“当たり前”だからこそ復習しておきたい!
税金を支払わないといけない理由とは!?

買い物をすると、消費税を支払わないといけなかったり、給料をもらうと、所得税や住民税を支払わないといけなかったり、私たちの暮らしにとって税金は何かと密接な関係にあります。

では、税金が何に使われているのか?私たちはなぜ支払わないといけないのか?というところは、やはりもう一度復習しておいて損はありません。

本ページにて、税金とは何かをまとめましたので、詳しく見てみましょう。

税金の主な使われ方

税金は私たちが安心して暮らせるように、多種多様の用途で使用されています。

例えば、警察や自衛隊、消防署がそうですね。

私たちが些細なトラブルから何か重大な犯罪や事件に巻き込まれたときに、警察が動いてくれてトラブルの解決を行ってくれます。殺人事件といった大がかりなものから、交通ルールの徹底まで、私たちが安心して暮らせるように日夜頑張ってくれています。

自衛隊の人は、雪崩や地震、大雨や土砂崩れなどの自然災害時に出動してくれ、非難に遅れた人々の救助に当たってくれます。

また、国の防衛はもちろん国際平和協力という名目で海外にも派遣され、私たちが戦争や侵略による脅威から守ってくれています。

消防署は、火事の鎮火はもちろんのこと、急病人が出たら救急車を出動させて私たちの命を助けてくれます。

ここまででも、税金がなかったらと考えるとぞっとします。。。

それ以外にも

・医療や年金、介護といった、老後も安心して暮らしていけるサービスを設けてくれたり

・子供たちに教育の場を与えることで、未来の優秀な人材を育成してくれたり

・道路や橋、トンネルなどの交通整備をしてくれることで、私たちの移動手段を確保してくれたり

・上下水道の供給やゴミ収集サービスなどを行い、私たちの衛生面をサポートしてくれたり

といった具合に、あげればかなりの数になるほどのサービスが税金でまかなわれています。

では、なぜ私たちは税金を払わなければいけないかと言いますと。。。

納税の義務が憲法で定められています

もちろん、お金が空から降ってきて税金をまかなってくれているわけではありません。誰かが税金を負担しなければいけません。それが私たちです。そして、税金を支払うことは憲法で定められています。

憲法というと、日本で一番の法律という風に感じると思います。でも実は、【私たち国民の権利や自由を守るために、国がやるべきこと、国に禁止すること】を定めた法律です。だから、実は私たちが守らなければいけないというよりも、国が守らなければいけない法律ということになります。

その憲法第30条に、納税の義務が課せられています。

「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う」

税金は、『税金の主な使われ方』でも紹介した通り、私たちにとってなくてはならないものです。そして国民の三大義務の1つとして、『納税の義務』を憲法で定めています。(他の2つは「勤労の義務」「教育の義務」ですね。)

『いい大人なのだから、自分の身は自分で守りなさい!困っている隣人もあなたががんばって守りなさい!』といった感じでしょうかね??あとから重くダメージを受ける、親からの説教のような感覚です。。。

ですが、憲法第84条によって【税金をむやみやたらに変えてはいけない】ことも定めています。

「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。」

例えば、内閣総理大臣が1人で税金を付け加えることや、税率を変えるようなことは絶対にできません。国民の代表者の集まりである国会で議論されて初めて税金が変更されます。

地方の税金にしてもそうですね。県知事や市町村長が勝手に変えることなんてできません。議会で適切な議論をしたのち変更することになります。

税の三原則

私たちが公平に、そしてみんなで税金を負担していくにあたり「税の三原則」というものがあります。それは【公平の原則】【中立の原則】【簡素の原則】です。

・公平の原則:個人個人の負担能力に応じて、税の負担がなされること
(お金のある人に税金を負担してもらい、お金に困っている人に負担をかけないという意味ですね。)

・中立の原則:個人や企業の経済活動における選択を、税制が歪めないようにすること
(特定の経済活動に重税をかけないことで、経済活動の自由を保障してくれるという意味ですね。)

・簡素の原則:税制の仕組みをできるだけ簡単にして、理解しやすいものにすること
(意味が分からなければ、税金そのものを払ってもらえませんからね。。。)

税金の負担が特定の一個人に集中しないように、しっかりと「税の三原則」として文章で明記しているのです。

税金の種類

最後に税金の種類を見ていきたいと思います。税金は国または地方の2つの場所に納めます。前者を【国税】、後者を【地方税】と呼びます。

国税には主に以下のようなものがあります。

  • 所得税
  • 法人税
  • 特別法人税
  • 相続税
  • 贈与税
  • 登録免許税
  • 印紙税
  • 酒税
  • たばこ税
  • など

また、地方税には、主に以下のようなものがあります。

  • 住民税
  • 事業税
  • 固定資産税
  • 不動産取得税
  • 自動車税
  • ゴルフ場利用税
  • 入湯税
  • など

ゴルフ場利用税や入湯税というのはおもしろいですね。

ゴルフ場利用税は、ゴルフはもともと富裕層のスポーツという見方をされていたので、税金をかけて取っていた名残だそうです。

また、入湯税は観光地の活性化のために税金という形で寄付してもらっているのだとか。

これ以外にも税金の種類は、財務省の【税の種類に関する資料】に詳しく記載されていますので、ぜひご参照ください。

>> 財務省:税の種類に関する資料

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a01.htm

まとめ

税金について、以下のことをお話ししました。

  • 警察・自衛隊・消防や様々な公共サービスに税金は使われ、私たちにとって必要不可欠なサービスを実現している
  • 【憲法】で納税を義務付けられていて、また勝手に税額や税率を変えることはできない
  • 【税の三原則】を通じて、私たちに公平で平等な納税を実現している
  • 税金には【国税】と【地方税】があり、それぞれいろんな形で税収している

税金は本当にいろいろな目的で使われているので、しっかり納めていきたいですね。

ただし、税金を納めすぎると今度は自分の首を絞めることにもつながりません。そして、残念なことにそれは黙っていても誰も教えてくれません。(中学、高校で税金について必須科目にすればいいと思うのですがね…かなり大事なことなので)

【税金を納めることは絶対に大事なこと】ということを念頭に置いて、これから【適切な税金の支払い額】を学んでもらえると幸いです。